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GOZKI MEZKI

@sophizm の上から涙目線

テレビ朝日「みんながカメラマン」の利用規約はそんなに酷いのか?

火中の栗かしら……。


規約のうち問題にされてるのは概ね以下のようだ。

4.テレビ朝日は投稿データを、地域・期間・回数・利用目的・利用方法(放送、モバイルを含むインターネット配信、出版、ビデオグラム化、その他現存し、または将来開発されるあらゆる媒体による利用)・利用態様を問わず、自由に利用し、またテレビ朝日が指定する第三者に利用させることができるものとします。当該利用にかかる対価は無償とします。

5.テレビ朝日テレビ朝日指定の第三者を含みます)は、前項記載の利用のために、投稿データを自由に編集・改変することができるものとします。投稿者はいかなる場合も、投稿者の有する著作者人格権を行使しません。

7.テレビ朝日は、投稿データの利用に関して投稿者に何らかの損害が生じた場合でも、一切の責任を負いません。また投稿者は、投稿データの利用に関して第三者からテレビ朝日に何らかの異議・請求等があった場合、テレビ朝日からの要求に従い、投稿者の責任と費用において解決します。また、投稿データの利用が第三者の権利を侵害したとして、テレビ朝日が損害を被った場合は、これを賠償します。

10.テレビ朝日は本規約を予告なく変更できるものとします。変更後の規約は本サイトに掲示した時点でその効力が生じるものとし、投稿者は変更後の本規約に同意したものとします。

炎上の流れとしては、ブログ記事を着火点にTwitterを経由して2ちゃんねるへ延焼、その後2ちゃんまとめ系サイトを経て再びTwitterという印象。じゃあそのTwitterの利用規約はどうなってるかって気になったので、Twitter利用規約とみんながカメラマンの利用規約を比較してみた*1


1,ライセンスおよびサブライセンス
テレビ朝日

テレビ朝日は投稿データを、地域・期間・回数・利用目的・利用方法(放送、モバイルを含むインターネット配信、出版、ビデオグラム化、その他現存し、または将来開発されるあらゆる媒体による利用)・利用態様を問わず、自由に利用し、またテレビ朝日が指定する第三者に利用させることができるものとします。当該利用にかかる対価は無償とします。

Twitter

ユーザーは、本サービス上にまたは本サービスを介してコンテンツを送信、投稿、表示することをもって、媒体または配布方法(既知のまたは今後開発されるもの)を問わず、かかるコンテンツを使用、コピー、複製、処理、改変、修正、公表、送信、表示および配布するための、世界的な非排他的ライセンスを(サブライセンスを許諾する権利と共に)当社に対して無償で許諾するものとします。

ほとんど同じ*2山本一郎氏が”光り輝いている”とおっしゃる「将来開発されるあらゆる媒体による利用」についてもTwitterに同趣旨のカッコ書きがあり、それほど特筆性あるような記述には思えません。

2,編集および改変
テレビ朝日

テレビ朝日テレビ朝日指定の第三者を含みます)は、前項記載の利用のために、投稿データを自由に編集・改変することができるものとします。投稿者はいかなる場合も、投稿者の有する著作者人格権を行使しません。

Twitter

当社は、ユーザーのコンテンツをコンピュータネットワーク上や様々な媒体において送信、表示、もしくは配布するために修正または改変できるものとし、さらに/またはネットワーク、デバイス、サービスまたは媒体の要件もしくは制限に適合させるために、必要に応じてユーザーのコンテンツに変更を加えることができるものとします。

編集と改変については概ね同じと言えますが、著作者人格権の不行使特約が付いている点でテレビ朝日は異なっているように見えます。この点は次のように推察できる。Twitterはアメリカ法を準拠法にしています*3が、アメリカはベルヌ条約に加盟しているにも関わらずアメリカ合衆国著作権法が一部の視覚芸術の著作物に関するもの以外には著作者人格権を扱う規定を設けていないためテキスト投稿サイトだったTwitterでは著作者人格権への手当が不要だったからなのではないかと*4

3,責任
テレビ朝日

テレビ朝日は、投稿データの利用に関して投稿者に何らかの損害が生じた場合でも、一切の責任を負いません。また投稿者は、投稿データの利用に関して第三者からテレビ朝日に何らかの異議・請求等があった場合、テレビ朝日からの要求に従い、投稿者の責任と費用において解決します。また、投稿データの利用が第三者の権利を侵害したとして、テレビ朝日が損害を被った場合は、これを賠償します。

Twitter

ユーザーは、本サービスの利用、投稿したコンテンツのすべておよびこれらによって引き起こされる結果のすべてについて責任を負います。

公的な投稿であるか私的な通信であるかを問わずすべてのコンテンツは、そのコンテンツの作成者が単独で責任を負うものとします。当社は、本サービスを介して投稿されるコンテンツを監視または管理しない場合があり、そのようなコンテンツについて責任を負うことはできません。本サービスを介して投稿されたか、またはユーザーが取得したコンテンツやマテリアルへの依拠またはこれらの使用は、ご自身の責任において行ってください。

Twitter関係者は、(中略)本サービス上の第三者の行為またはコンテンツ(他の利用者や第三者の名誉毀損行為、侮辱的な行為あるいは違法な行為を含みますが、これらに限定されません)(中略)に起因する間接的損害、付随的損害、特別損害、派生的損害、もしくは懲罰的賠償または逸失利益(それが直接的に発生するか間接的に発生するかを問わず)、あるいはデータ、利用可能性もしくはのれんの喪失またはその他の無形的な損害については、適用される法令が認める最大限の範囲で、責任を負わないものとします。

ここが一番紛糾しそうな箇所かなと。特に『投稿者は、投稿データの利用に関して第三者からテレビ朝日に何らかの異議・請求等があった場合、テレビ朝日からの要求に従い、投稿者の責任と費用において解決します』という項目はTwitterや他の規約でもあまり見かけない。これを、テレビ朝日の責任を回避して投稿者に全責任を押し付けているように読む人もいるみたいだけど、第三者とテレビ朝日との法的関係を契約によって投稿者に転嫁することなどできず、これは投稿者が投稿の責任として「解決協力義務」を負う旨を示しただけなのではないかと。

つまりテレビ朝日は投稿者の投稿データをYoutubeのようにそのまま公開するのではなく、取捨選択し、編集し、それを放送するため第一次的にはテレビ朝日がその責任において矢面に立つことを自覚しているからこそ出てくる記述と思う。逆に、取捨選択や編集を介さず主体性を欠くTwitterでは、コンテンツの責任は直接にユーザーであり、ユーザーが全責任を負うからこそこういった項目が必要ないのではないか。

4,規約変更
テレビ朝日

テレビ朝日は本規約を予告なく変更できるものとします。変更後の規約は本サイトに掲示した時点でその効力が生じるものとし、投稿者は変更後の本規約に同意したものとします。

Twitter

当社は、必要に応じて本規約を改定することがありますが、最新版は常にtwitter.com/tosでご覧になれます。実施される改定が、当社の独自の判断において重大であるとされた場合、@Twitter のツイート、またはユーザーのアカウントで登録されたメールアドレス宛てのメールでお知らせします。本規約の改定が発効した後に本サービスへのアクセスまたは本サービスの利用を継続した場合には、改定された本規約に拘束されることに同意したことになります。

Twitterと並べるとTwitterが非常に真っ当な内容ですね。利用の継続が規約変更への同意と擬制される、と。とはいえ、この部分は日本のどのサービスのどの規約を見ても概ね同様なので、切り取って責める場所ではないかと思います。ちなみに、こう書かれてるからといってどのような規約変更をも規約同意者に強いるものではないことは当然です*5


5,ちなみに・・・
はてな利用規約は?
https://www.hatena.ne.jp/rule/rule

本サービスの提供、利用促進及び本サービスの広告・宣伝の目的のために、当社はユーザーが著作権を保有する本サービスへ送信された情報を無償かつ非独占的に以下のような形式で掲載、配布することができ、ユーザーはこれを許諾するものとします。

ユーザーが他人の名誉を毀損した場合、プライバシー権を侵害した場合、著作権法に違反する行為を行った場合その他他人の権利を侵害した場合、当該ユーザーは自身の責任と費用において解決しなければならず、当社は一切の責任を負いません。
ユーザーが開示した情報が原因となって迷惑を受けたとする者が現れた場合には、当該ユーザーは自身の責任と費用において解決しなければならず、当社は一切の責任を負いません。

NHKは?
NHKスクープBOXの利用規約
https://scoopbox.nhk.or.jp/before_upload.html
投稿DO画の利用規約
https://doga2.nhk.or.jp/preupload.jspx?keyword=%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%BE%E6%92%AE%E5%BD%B1%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%9F%E2%80%9D%E3%83%97%E3%83%81%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%97%E2%80%9D%EF%BC%81


6,なぜ炎上したのか考えてみる
炎上したポイントは2つあって、どちらも単体ではおかしくないはずなのにそれが合わさって複合的になったことで人間の感情を煽ってしまったのかなと想像する。2つのポイントとは
・無償提供と広汎な許諾
・放送局の責任転嫁(に見える文言)
特に2つ目が厄介。例えばTwitterならコンテンツの責任は投稿者にあるというスタンスになっている。そこでは、仮に第三者にTwitter社が訴えられたとしても訴えるべきは投稿者だという建前が強く意識されている。ただ、全責任が投稿者にある場合、責任は投稿者が負う旨のみを書けば足りてそれ以上は必要ない。一方で、テレビ朝日の規約では『投稿データの利用に関して第三者からテレビ朝日に何らかの異議・請求等があった場合』を想定しており、それはつまり責任の名宛人になり得ることを前提にしている点に於いて、自社の責任を自覚していることを意味していると読める。文言上は投稿者がテレビ朝日代わって第三者との争訟を解決しなければならないとは書いていない。あたかもそうであるがごとく読んでしまったとすれば、それは恐らく誤読だ。誤読だと指摘することでこのブログも延焼してしまうかもしれないけど、怒るほどおかしい項目ではないと思う*6

この誤読によって、テレビ朝日が全ての責任を投稿者に押し付けて自分たちはノーリスクだと勘違いした結果、嫌儲の感情も発露してしまったのかなと。

例えば、フジテレビが開設している「FNNビデオPost」の利用規約が参考になる。
http://www.videopost.jp/sp/essential.html
内容は非常に端的で分かりやすい。書いてある内容はほとんどテレビ朝日のそれと変わらないはずだけど、これで炎上することはまずないだろう。端的で単純ゆえに細かいところは曖昧だけど、その内容は
・他人の著作権を侵害するな
・無償
・利用するし再利用する
・権利侵害した投稿の責任は負え
でしかないし、リスクとして一番大きいのは剽窃したコンテンツを投稿すること。テレビ朝日は剽窃されたコンテンツが投稿されるリスクについて適切に対応しようとしたが結果、あのようなことになってしまったように思えるのが、どうだろうか。


【追記】
追記するということは、自分の文章力のなさを認めちゃうので恥ずかしい限りなのですが、いくつかのブコメに反応しておきたいと思います。

id:QJV97FCr 編集を経て放送されるテレビとユーザの投稿がそのまま流通するwebサービスを比較する意味がわからない
http://b.hatena.ne.jp/entry/217817521/comment/QJV97FCr

id:megazalrock Twitterは自分で削除できるけど、TVで放送されたら自分で削除できない。その違いはかなり大きいと思うが。
http://b.hatena.ne.jp/entry/217817521/comment/megazalrock

Twitterとみんながカメラマンでは
・ユーザーが投稿する
ところが類似しており
・編集を入れることを当初から予定しているか否か
というところが異なっていると理解しています。そもそもとして、同種のサービスを比較しているつもりはありませんが、異同がある場合にその異同が規約上どのように反映されるかを見るのに意味を見出しています。後半にリンクを置いてある投稿DO画やFNNビデオPostとの比較でも構いませんが、対比が明確なためTwitterを選んでいることもあります。

さて、以上の異同を念頭に置いて、ユーザーが投稿したコンテンツを利用する点で同じであることから、ライセンスやサブライセンスの項目に違いはほとんどないことが確認できるかと思います。一方、異論の多い「責任」の項目でも、あの条項は投稿者に「解決協力義務」を負わせているとの理解を書きました。解決協力義務を投稿者が負う前提は、法的争訟の当事者がテレビ朝日にあることです。Twitterは投稿したものについて責任は投稿者が全て負いTwitter社は関与しない書き方に対して、テレビ朝日は放送内容について責任を負う立場にあることを認める前提で投稿者に解決に協力してる義務を求めてるとの理解が正しければ、より責任が過重なのはTwitter利用規約だということが分かります。つまり編集を入れることを当初から予定しているか否かという部分に関して、テレビ朝日は自己に責任があることを自認していると読み取れることを意味します。

繰り返しになりますが、
・ユーザーが投稿する
ことについて両者は類似しており、それは投稿コンテンツの著作権、ライセンス、サブライセンスの扱いに於いても規定上類似していることが読み取れます。一方、
・編集を入れることを当初から予定しているか否か
について両者は事情を異にしていますが、それは放送/表示に対する責任についてTwitterが投稿者の全責任と規定しているのに対し、テレビ朝日版ではテレビ朝日が異議・請求等の当事者になりうることがある場合を前提に投稿者に解決協力義務を求めている、という規定上の相違点を見出だせます。そして、投稿者の責任が比較的過重なのはテレビ朝日ではなくTwitterだ、すなわち「テレビ局は好き勝手編集するんだから責任あるだろ」という指摘に対しては「もちろんその通り、それが規定上反映されているではないか」と言えるだろう、ということです。

id:MERCY やるかどうかはともかく、好き勝手編集した結果が他人の権利を侵害した場合でも、この規約では投稿者の責任で賠償する必要が有るだろ?編集で意図と逆の心証を持たすなんて簡単だし

id:nakex1 気になるのは賠償の負担を全て投稿者に帰していること。トラブルは著作権だけでなく名誉毀損等でも起こりうる。動画の選定,編集,放送など複数のステップで判断を行いながら全てを求償するのは虫がよすぎるかと。

まず、私がここで言っているのは『賠償の全ての責任を投稿者に負わせているのではない』ということです。想定される具体例を出さなかったのが悪かったのだと思います。では”投稿者は、投稿データの利用に関して第三者からテレビ朝日に何らかの異議・請求等があった場合、テレビ朝日からの要求に従い、投稿者の責任と費用において解決します”とはどういう意味か、それは前述の通り解決協力義務だと私は考えます。そしてどういう場合を想定しているか、有り体に言えば第三者とテレビ朝日の裁判沙汰に投稿者を関与させるためのものだと考えます。最も強い関与としては第三者とテレビ朝日の訴訟に訴訟参加させ三面訴訟を成立させる(1対1ではなく1対1対1の特殊な訴訟形態)パターンから、テレビ朝日側の証人として裁判に出廷するパターンまで関与のパターンはいくつか考えられると思います。そして「責任と費用」が意味するところは、即ち訴訟参加時に必要な裁判費用や弁護士費用、出廷時に出捐される滞在費や交通費などを想定しているのだろうと私は考えました。

第三者とテレビ朝日との争訟上の関係を投稿者がテレビ朝日に代わって受けることなどできない(第三者の不利益でしかなく、そのような不利益をテレビ朝日と投稿者の私的契約で負わせることもできない)ので、ここにあるテレビ朝日の要求に従って解決とはテレビ朝日に立ち代わって解決することを求めるものではないと読むのが合理的でしょう。とはいえ、

id:lastline 誤読だとは思うのだが、それなら最初からFNNのように書いた方が分かりやすいわけで、テレ朝の文言は良くないと思うのだ

という見解については、まぁ否定し得ないかなと思います。

*1:なぜTwitter利用規約を選んだかというと、単に私が一番馴染みのあるよく読んだことのある規約がTwitterのそれだったから、ただそれだけです

*2:無償に反感むき出しにしてるコメントもあるようですが、なんかよくわかんないですね。コンテンツに対するリスペクトが足りないとか、当事者でもないのにJASRACもビックリなコメントもあっておもしろい

*3:本規約およびそれに関連して行われる法的行為は、米国カリフォルニア州法の抵触法に関する規定またはご自身の居住している州もしくは国にかかわらず、米国カリフォルニア州の法に準拠するものとします。本サービスに関連する一切の請求、法的手続または訴訟は、米国カリフォルニア州サンフランシスコ郡の連邦裁判所または州裁判所においてのみ提起されるものとし、ユーザーはこれらの裁判所の管轄権に同意し、不便宜法廷地に関する一切の異議を放棄するものとします。

*4:ただしTwitterが画像投稿をサービスに含み、最近は動画もポストできるようになったのに著作者人格権への手当がないのはどうなの???

*5:当初の規約から大きく外れる内容の変更は再度の同意が必要

*6:一般の投稿者を第三者との争訟に法的に巻き込むことを規約で明らかにしているのは法的リスクの回避としてうまいけど曖昧が好きな人にとってはびっくりするかも

JASRAC「人間の背丈よりも大きいサーバーは、私的利用と認めない」を笑ってる場合じゃない

大型トラックに「藤原とうふ店(自家用)」って書いてたら、
いやいやおかしいだろwww …って思うでしょ。




0,導入
そう、それとこれとは話が違う。でもそれとこれとが違う話だと分かるのは、違うことが分かっているからにすぎない。サーバーとは何かが分かっていて、サーバーの大きさというものがどういう意味か分かっていて、私的利用云々と本来は関係ない尺度であることを分かっているから笑える。

分かってない人には、事の重大さは分かりやすいほうが分かった気にさせやすい。

鼻血が出たことが放射能と結び付けられるように、血液型が性格と結び付けられるように、白血病がワクチン接種と結び付けられるように。

その意味で、正しいか間違っているかではなく、この発言は戦略的に非常に厄介だ。

勘違いしないで欲しいが、私はJASRACを擁護するつもりはない。JASRACの主張を良しとする意図も毛頭ない。

しかし昭和63年以来、JASRACは司法という戦場で、地道に、細かく、緩やかに、かつ強引に判例を蓄積させ、今回の主張が牽強付会と言わせない程度に囲い込みを成功させてきている。


1,私的利用なのに徴収しようとするのはおかしいのか

クラウドサービス、利用者からしてみれば音楽データを他人と共有するわけじゃないんだから「私的利用」だ、と言う。だから、サービス提供者から著作権使用料を取ろうとするのはおかしいだろう!と。金髪の人もそう言ってた。

https://twitter.com/tsuda/status/491761497698074624

しかし、利用の主体を拡張し続けてきた「カラオケ法理」という理屈、その始まりからして著作物の直接の利用者は非侵害だったではないか。

カラオケ法理とはなにか。昔、クラブ・キャッツアイというスナックがあった。そのスナックにはカラオケマシンが置いてあり、客はこれを使ってカラオケを楽しめた。カラオケ機による伴奏の演奏、それから客の歌唱、これらはどちらも著作権法が第38条に規定する通り、営利を目的としない上演等は権利者の許諾なくできる。客は営利を目的としてカラオケを歌ってるわけではないので権利者の許諾は必要ないし著作権使用料も払わなくていいはずだ。それに異を唱えたのがJASRAC

結局、最高裁

カラオケ装置と、被上告人が著作権者から著作権ないしその支分権たる演奏権等の信託的譲渡を受けて管理する音楽著作物たる楽曲が録音されたカラオケテープとを備え置き、ホステス等従業員においてカラオケ装置を操作し、客に曲目の索引リストとマイクを渡して歌唱を勧め、客の選択した曲目のカラオケテープの再生による演奏を伴奏として他の客の面前で歌唱させ、また、しばしばホステス等にも客とともにあるいは単独で歌唱させ、もつて店の雰囲気作りをし、客の来集を図つて利益をあげることを意図していたというのであり、かかる事実関係のもとにおいては、ホステス等が歌唱する場合はもちろん、客が歌唱する場合を含めて、演奏(歌唱)という形態による当該音楽著作物の利用主体は上告人らであり、かつ、その演奏は営利を目的として公にされたものであるというべき

として、カラオケを演奏してるのもカラオケを歌ってるのも営利を目的としたスナック店だ、と判断している。

利用者は合法じゃないか!という抗弁は昭和63年で既に瓦解している。

そこにダメ押しを打ってきたのが「まねきTV事件」と「ロクラク事件」だ*1

まねきTVは、ネットワークを通して遠隔地でテレビを視聴できるようにしていたが、そこで使用されていた機器(ロケフリ)は利用者のもので、かつその機器と利用者は1対1の関係であったにも関わらず、全体として公衆に送信しているとしてサービス提供者を違法とした。

ロクラクはまねきTVのロケフリに近いが、こちらは録画機能があり、録画した映像をネットワークを通して遠隔地で視聴できるようにしたもの。これについて最高裁は以下のように述べている。

複製の主体の判断に当たっては,複製の対象,方法,複製への関与の内容,程度等の諸要素を考慮して,誰が当該著作物の複製をしているといえるかを判断するのが相当であるところ,上記の場合,サービス提供者は,単に複製を容易にするための環境等を整備しているにとどまらず,その管理,支配下において,放送を受信して複製機器に対して放送番組等に係る情報を入力するという,複製機器を用いた放送番組等の複製の実現における枢要な行為をしており,複製時におけるサービス提供者の上記各行為がなければ,当該サービスの利用者が録画の指示をしても,放送番組等の複製をすることはおよそ不可能なのであり,サービス提供者を複製の主体というに十分であるからである。

注意すべきはこの理屈は全て「放送番組等」の複製について述べているのであって、それ以外のクラウドストレージサービス(ひいてはサーバ業務全般)にこの理屈がそのまま使われるわけではないだろいうということ。しかし、自炊代行業に対する最近の地裁判決で『枢要な行為』は用いられている。音楽専用クラウドサービスがこの理屈の射程に入る可能性は高いのではないだろうか。Dropboxなどの汎用型のクラウドストレージサービスまでは、もう一歩という感じですらある。


2,暴論はそれが狙いなのか

JASRACもその辺りは織り込み済みなのではないだろうか。音楽専用クラウドサービスに包括契約が必要なのは、もはや当然として、しかし汎用型の音楽以外の利用がなされているDropboxなどの汎用型クラウドストレージサービスにまで包括契約結べっていうのは無茶だ。加えて中身を確認しろ*2というのも通信の秘密から言って無理な話だ。それじゃあ仕方ない、仕方ないから

補償金で手を打とう

という着地点まで見据えての暴論でしょ。


じゃあどうしたらいいのか。正直分からない。少なくともクラウドストレージから使用料や補償金を徴収できるようにしたって「文化の発展に寄与」しないことは確かだろう。それを含め、多くの人に著作権法というものがどういうものか知ってほしい。JASRACがどういう組織か知ってほしい。JASRACの主張は確かにおかしいことも多い。しかし業務自体は私たちに大きな恩恵をもたらしているのも事実。批判すべきところは批判すべきだろうが、JASRACだからというだけで短絡的に全て批判する姿勢は、思考停止に等しいと知ってほしいものだ。

*1:どちらもJASRACが原告ではないが

*2:https://twitter.com/tsuda/status/491759500563464192

うれぴあで弁護士の著作権解説がどう考えてもおかしい件

0,導入

うれぴあ総研というぴあが運営する情報サイトで『【著作権】どこからNG?「歌ってみた&踊ってみた動画」の違法ラインを弁護士が解説』という記事が配信されていた。

動画配信サイトにおける「歌ってみた」「踊ってみた」動画で、たびたび議論される『著作権』の問題。法律的に何がセーフで、何がアウトになの? 弁護士にその真偽を聞いた。

【著作権】どこからNG?「歌ってみた&踊ってみた動画」の違法ラインを弁護士が解説(1/4) - ウレぴあ総研

私も期待して読みに行った。というのも、最近は福井健策先生がCNETで『18歳からの著作権入門』シリーズを連載していたり、ネットにおける著作権との付き合い方を解説した記事がいくつも出てくるようになっていて、嬉しい傾向だなぁと思っていたからだ。しかししかししかし、読んでみて驚いた。これはひどい……と。

ホントに弁護士に話を聞いたのか?!

というレベルに酷い。メチャクチャじゃないか。


1,前提

”動画配信サイトにおける「歌ってみた」「踊ってみた」動画”という括りで著作権法上関係がありそうな権利は

の5種類が主だったところだろうと思う。簡単に説明すると、録画や録音する行為は「複製」、音源を再生したり自分で弾いたり奏でたり歌ったりする行為は「演奏」、振り付けをマネして踊ったりする行為は「上演」、ネットに配信するのが「公衆送信」、編曲したりアレンジをするのが「翻案」といった具合だ。つまり

  • 歌ってみた ←演奏
  • 踊ってみた ←上演
  • 動画 ←複製
  • 動画配信 ←公衆送信

という具合にそれぞれの行為を分けることができる。

そしてこの全ての行為が「著作権法上問題ない」場合に限って、権利者の許諾なくしても大丈夫という結論になる。ところがこの記事ではいろいろとおかしい。


2,私的複製の理解がおかしい

個人使用の範囲という捉えられる可能性はあります。じつは、著作権には、例外的に規定されている「私的使用のための制限」が設けられています。
第五款の第三十条には、「個人的に又は家庭内その他これらに準ずる限られた範囲内において使用する」場合には、複製が認められているんですね。ただその先で、問題としては『投稿』という行為が当てはまるかどうかですが、直接、著作権を侵害しているとは言いがたいかもしれません。

いわゆる「私的複製」というやつです。これは文字通り「複製」に関する例外事由です。私的な複製行為については権利者の許諾が不要というもの。ここでいう複製とは、まさに動画を撮影すること。歌う行為は演奏で踊る行為は上演だけど、歌や踊りを撮影することは「複製」になる。で、撮影することを個人的に私的にするぶんには誰にも文句言われないのが私的複製。カラオケの練習で自分の歌声を録音してチェックしても誰も文句言わない。

問題は『投稿』が私的複製に当てはまるか判断しようとしていること。投稿とはつまり動画配信サイトのサーバーにアップロードする行為だ。アップロード自体は確かに複製だろう。しかしその動画が第三者からも見られる状態であれば、それは同時に『送信可能化』に当たるだろう。送信可能化とは公衆送信の一部で、実際に公衆に対して送信していなくても公衆に送信できる状態をいう。つまり公開サーバーに動画をアップロードするだけで公衆送信権を侵害しうる。そして、私的複製は公衆送信には適用されない*1

さらに

歌っていたり踊っていたりする動画を何らかのメディアに焼くなどして販売する。つまり、利益を得てしまえば法律にふれる可能性はあります。

私的か否かの判断を利益の有無を判断基準に上げてます。これは斬新。斬新というか、利益の有無を基準にするのはフェアユースの論理に似ていますが、日本ではフェアユースは導入されていないので、独自解釈じゃないかと。もしかすると以下で挙げられる『営利を目的としない上演等』と混同しているかもと善意に解釈することもできるけど……。

それから

配信サイトでただその動画を配信するというだけならば、それぞれの個人が自宅などでやっているかぎりでは問題にならない

ここに至ってはもはや
    ィ";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙t,
     彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
     イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r''ソ~ヾ:;;;;;;゙i,
     t;;;;;;;リ~`゙ヾ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    i,;;;;;;!
     ゙i,;;;;t    ヾ-‐''"~´_,,.ィ"゙  ヾ;;f^!   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ト.;;;;;》  =ニー-彡ニ''"~´,,...,,.  レ')l. < おまえは何を言っているんだ
     t゙ヾ;l   __,, .. ,,_   ,.テ:ro=r''"゙ !.f'l.   \____________
      ヽ.ヽ ー=rtσフ= ;  ('"^'=''′  リノ  
    ,,.. -‐ゝ.>、 `゙゙゙゙´ ,'  ヽ   . : :! /
 ~´ : : : : : `ヽ:.    ,rf :. . :.: j 、 . : : ト、.、
 : : : : : : : : : : ヽ、  /. .゙ー:、_,.r'゙: :ヽ. : :/ ヽ\、 
  :f: r: : : : : : : : !丶  r-、=一=''チ^  ,/   !:: : :`丶、_
  : /: : : : : : : : :! ヽ、  ゙ ''' ''¨´  /   ,i: : : l!: : : : :`ヽ、
 〃: :j: : : : : : : ゙i   `ヽ、..,,__,, :ィ"::   ,ノ:: : : : : : : : : : : :\
 ノ: : : : : : : : : : :丶   : : ::::::::: : : :   /: : : : : : : : : : : : : : : :\


3,歌唱の理解がおかしい

アカペラについて記事では

少なくとも、作詞の部分にはふれると思います。音源が流れていないぶん、作曲の部分に引っかかっているというのは判断しづらいですね。

と書かれている。アカペラというのは歌詞の朗読ではないですよね。楽器の伴奏によらず、歌唱のみでメロディと歌詞を表現するものだと思うのですが??? ウィキペディアには”無伴奏で合唱・重唱を行うこと”とありますね。とにかく、メロディを奏でる以上、当然に作曲部分に引っかかる。


4,営利を目的としない上演等の理解がおかしい

利益を目的としない場合には、第三十八条に規定される『営利を目的としない上演等』にかかる可能性が強いため、配信自体は現状、違法とされたケースはほぼありません

非営利の行為について著作権法は一部の権利について権利者の許諾を不要としている。それが38条で、主だったところでは1項の上演、演奏、上映、口述と、4項の貸与だ。動画配信は公衆送信のため一部の例外を除いて38条の適用を受けない。非営利ならコンテンツをネットに流してもいいっていうなら、P2Pで映画を放流して捕まったり、サーバーにマンガのファイルを置いて逮捕されたりする人はでないわけだが、もちろんそんなわけもない。


5,もうすこし正しい解説を

大前提として、歌ってみたや踊ってみたを動画配信する場合に利用される配信サービスはYoutubeニコニコ動画がほとんどだろう。両サービスともに、国内の音楽著作権管理事業者(JASRACとか)と包括で利用許諾契約をしている。そのため多くの場合、楽曲の利用はユーザーがいちいち許諾を取らなくても大丈夫な体制が整っている。ただし、楽曲と音源は異なり、音源の利用は許諾されないので注意しなくちゃいけない。

歌ってみたについては、歌うぶんには全く問題がない場合が多い。それは配信サービスが包括契約を結んでいるから。ただし、カラオケとして既存の音源(例えばCDのカラオケバージョン)を使う場合、その音源の「原盤権」をレコード会社等が持っているので、原盤権者の許諾なく動画配信してしまうとアウトだ。

踊ってみたについては、振り付けにも著作権が発生し、振付師が著作者となる。振り付けの著作権が振付師に帰属するのかレコード会社に帰属するのかそれともそれ以外のところに帰属するのか不明だが、許諾を得ないことには真っ白とは言いがたいので注意すべきだろう。

以下は記事のケースに従って検討してみる<ケース1> カラオケの音源を元に「歌ってみた」動画を配信

一般的にカラオケ店は、店舗の利用料金へ著作権に関わる使用料が加算されているので、あくまでも『個人が歌っている』のみならば問題はない

カラオケ店が得ている許諾は動画配信とは全く関係ないので、この理解は全くの間違いと思う。さらに、カラオケ店で使われるカラオケ音源はカラオケ配信業者のオリジナルの場合がほとんどなので、カラオケ配信業者から原盤権利用の許諾を得ないとアウトになる。<ケース2> 楽器を使用した弾き語り
包括契約を結んでいる動画配信サービスを利用する場合は、問題ない*2。<ケース3> アカペラで歌う
ケース2と同様<ケース4>音源を流しながらまったく異なる歌詞で歌う
音源を使ってるなら原盤権利用の許諾を得ないとアウトになる。



6,おしまい

弁護士が変なのか記事にまとめた記者が変なのかわからないけど



 ___
/ || ̄ ̄|| ∧_∧

..... __ (     )  どうしてこうなった・・・
 ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
      ( ./     /

 ___

*1:そもそも公衆に対する送信が私的なわけがない

*2:翻案については考えない

陸上自衛隊が訳詞を無許諾利用?

0,導入

ドイツ語のあとに日本語の歌詞が出てきますが、どう聴いても拙訳です。本当にありがとうございました。

陸上自衛隊音楽隊に「パンツァーリート」の訳をコピペされるw : 「集団音楽」の研究(軍歌ブログ)


このブログの辻田さんが訳した歌詞を陸上自衛隊が本人の了承なしに利用したようです。はてなブックマークのコメントでは、「これは出典明記してないならアウトだなあ……。」というものもありますが、私はパッと見て『営利を目的としない上演等』(著作権法38条)に当たるんじゃないかなと思いました。念のため調べてみると、自分の理解が甘かったことが分かったのでメモ代わりに記事にします。


2,権利制限事由

著作権法第38条第1項
公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述について実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。

営利を目的としない上演等の要件は

  1. 営利を目的としない
  2. 聴衆等から料金を受けない
  3. 実演者等に報酬が支払われない

これらに合致すれば権利者の許諾を受けることなく利用しても著作権侵害になりません。順を追って見てみます。

まず、そもそも辻田さんに権利が帰属するか、ですが、翻訳は27条より二次的著作物の創作に当たると思いますので、翻訳文について辻田さんが著作権者になります。
さて、では今回の陸上自衛隊による上演、いつのものだったか調べてみました。どうやら「平成24年度陸上自衛隊東部方面音楽まつり」でのものだったようです。自衛隊の主催によるものなので営利目的でないことは間違いないので1の要件は充たしています。

また、wikipediaによると

一般観覧は往復葉書およびインターネットによる申し込み制で、抽選で観覧者が決められる*1

とあり、自衛隊のページでも有料である旨の記載はないため、2も充たすかに見えます。少し気になったのはwikipediaにある

館内外では業者により自衛隊グッズや記念品、DVD、カレンダー、菓子や食料品などの販売が行われている*2

という記載。グッズ販売が行われていても「聴衆等から料金を受けない」と言えるのか……と。これについて著作権法コンメンタール

著作物の提供・提示とは無関係に一般に提供される給付の対価は、実費ないし通常料金の範囲にとどまる限り、ここに規定される「料金」には当たらない(p.317)

とあり、問題ないようですね。

次に3ですが、音楽隊に所属する自衛隊員って国からお給料貰ってこの仕事してるわけですよね?自衛隊音楽まつりも趣味でやってるわけじゃなくてお仕事の一環としてしているはずなので、「実演者等に報酬が支払われない」には当たらないのでは???というのが一番気になったところでした。ただ、これについても著作権法コンメンタール

消防庁音楽隊あるいは詩歌を朗読する学校教師の給与は、演奏や口述の行為に対する反対給付とは言えず、著作物の利用行為をめぐる著作者の私益と公益との純粋な調整を妨げるような利潤とはいえない、したがって、そうした給与は、本要件の「報酬」には該当しないものと解すべき(p.319)

とあるため、問題となる可能性は低いかもしれません。

以上より、この自衛隊による上演、演奏は「営利を目的としない上演等」にあたり、著作権者の許諾を得ることなく無断で使っても大丈夫だった、、、という結論になりそうです。



3,余談
ところで
自衛隊音楽まつりの様子はニコニコ生放送Ustreamで生中継されていたらしいんですよね。これは公衆送信権を侵害してる可能性あるのでは・・・?*3

ちなみに
パンツァー・リート自体は1933年の曲なので、作詞者のクルト・ヴィーレにかかる著作権が未だ切れていない可能性はあると思うんですが、翻訳自体が無許諾の可能性が(ry

*1:http://ja.wikipedia.org/wiki/自衛隊音楽まつり

*2:http://ja.wikipedia.org/wiki/自衛隊音楽まつり#.E4.BC.9A.E5.A0.B4

*3:あだちビデオ制作室のDVDにパンツァー・リートは収録されてないし、Youtube自衛隊公式チャンネルでもアップされていない

twitterでのやり取りがブログに延焼していたことに今さら気付いたお話 -電子書籍と図書館貸出に関して-

0,導入

はてブで自分のIDで検索してみたところ、こんな記事を見つけた。

twitterで絡まれて不愉快だった話 | やめたいときは やめるといい。

6月の記事で全然気が付かなかった。今更だけど、反論と釈明をしようと思う。




1,事案の整理

まず、id:the-world-is-yours さんが以下の記事を投下

雑誌のバックナンバーを電子化して図書館で貸し出しって、こりゃ駄目だろ - 世界はあなたのもの。

その中で図書館における電子書籍の貸出が

1人の利用者が借りている間は他の人はその号を閲覧できない。

ことに言及。はてなでも300を超えるブクマがついて話題になっていた。そして、そのブクマコメントの中で id:QJV97FCr さんのコメントが多くのスターを集めていた。



これに対して私が言及したことにより、いくつかのやりとりが発生したらしい。


そして最後にQJV97FCrさんがした以下のツイートを私がリツイートしてコメントを返さず終わっていたようだ。

これについてQJV97FCrさんは

で、なぜかこの返信をretweetして、その後の返信はなくなりました。何だそれ。

retweetするということはこちらの返信は読んでいるわけで、何か問題があるなら言ってくるわけです。そこを何も言わずにretweetだけするということは、「こいつとは話す意味がない」と判断されたと考えるのが普通です。

仮にですがこちらの論理が相手にちゃんと伝わったとして、それなら「わかりました」の一言があってもよいですよね。最初にあんな小馬鹿にした態度で出てきたのはあちらなのだから、謝罪しろまでは言わないけど、理解してもらえたのかどうなのかは知りたいのが人情です。

でもRTだけしてスルーするということは「見ろよ、こいつ馬鹿じゃね?」って言っていることに等しいですよね。少なくともこの流れであれば私はそう解釈します。

と解釈し、ずいぶんと憤っていたようです。



2,私の主張

箇条書きにします

  1. 書籍を電子化した時点で複製です
  2. 電子化したデータを端末にコピーした時点で複製です
  3. 同時に閲覧可能かどうかは複製の有無に影響を及ぼしません(そもそも複製だから)
  4. 複製でも31条の適用があれば許諾は不要です
  5. しかし31条は適用されないはずです
  6. であれば、複製を可能にしているのは許諾契約があるからです
  7. 同時閲覧不可は許諾契約の内容に起因するはずです

以上の理解を前提に、QJV97FCrさんのコメントを読んで疑問に思ったことは

  • 同時閲覧の可否がどのように複製の成否と関係するのか
  • 31条1項の適否はこの事例で問題になるのか

の2点になるかと思います。QJV97FCrさんのコメントでは、同時閲覧できるから複製に当たり、複製だから31条が問題になると読めました。

前者はそもそも『複製』のはずなのに同時閲覧の可否を持ち込む理由が分からず、後者は本件が31条1項の問題なのか?というところ。確かに「2人が同時に見れると複製」というコメントに対してこれを「複数人が同時閲覧できなければ複製にあたらない」とするのは対偶がとれていないため論理的には正しくないです。が、同時閲覧の可否を持ち込む理由が分からないことが主眼なので、どのように書こうがそう違ったことではないのではないかと思います。2人同時に見れようが見れまいが複製であることに変わりはないのではないか、と。

これに対して

今のところ同時閲覧数=冊数として必要なライセンスを用意しましょう

という反応をいただいた。ライセンスを用意するということは許諾の問題のはずなので「つまり31条1項の問題ではないのでは?」とリプライを送った次第です。つまりの繋がりが伝わらなかったようですが、ライセンスの問題なのではないかという当初の私のコメントと相違ないことの確認です。

これに対する「31条1項の範囲を超える」というリプライ自体は、31条1項の適用がないことを前提としている私にとっては、これを全く否定するところではありません。ただ、それでもなお「同時閲覧できたら一冊を二冊に複製しているものと解釈されている」という意味は理解できませんでした。

私はこのリプライを受けて

  • 31条1項に該当しないこと
  • 『同時閲覧可能な状態を複製と捉えると』という前提の提示を受けたこと

の2点をもって満足したため、そのような考えがあることを提示した上で終了しました。リツイートした意図は、当初のコメントがフォロワーへの私の意見表明だったため、それを見た人に対して言及された側の意見も流しておくべきと考えたからに過ぎません。特に晒しや嘲笑の意図がなかったことは釈明させていただきます。

満足した理由は、第一に31条1項に該当しないことが確認できたことで、当初の「31条1項に違反する」という意図が理解できたこと。第二に、複製の定義に「同時閲覧可能な状態」という異なる前提があることを確認することができたことからです。異同が確認できたのでそれ以上の言及は特に必要ないという判断です。

なぜ第二の点について言及が必要ないと判断したかというと、同時閲覧不可能であれば形式的には複製であろうとも、実質的には図書館の『貸し出し』と同一であるとしたい図書館の意図が理解できるからです。貸出業務の一貫として電子書籍を取り入れたいのだろうから『同時閲覧可能な状態であれば貸し出しじゃなくて複製になってしまう(同時閲覧不可は貸出の延長)』という建前を置きたいのだろう、と。たとえそれが形式的には同時閲覧の可否に関わらず複製に当っていたとしても……です*1

それをいやいや違うでしょ!と言っても仕方ないことですし、一方で同時閲覧の可否が結果に影響を及ぼさないという私の理解を翻す意図もないので、対論表記としてリツイートしたまでです。まさかブログに続きがあるとは思ってもいませんでした。




3,ところで、、、

よく分からないのですが「twitterで絡まれて」とあるけど、私は最初の意見についてリプライを送っていません。エゴサーチして探しだしたのはQJV97FCrさんですよね。もちろん、本人が読んでも、そしてそれについて反論があっても対応する覚悟で書いていますからそれ自体は構わないのですが、積極的に絡んで行ったわけじゃないのにそう言われるのは心外ですね。

私のコメントに対してQJV97FCrさんもなぜかリプライではなくてURL表記でツイートしてらっしゃいます。いや、それも構わないですがそれだと私にツイートしたことが伝わらないのに

私としてはすぐに返事してみたつもりなんですが、その日のうちはご返信いただけませんでした。何かよくわかんないし気分は悪いけど面倒にならなくてよかったと思っていました。

ところが、翌日突然返信が。

というのは理解に苦しみますね。私がエゴサーチしない限り見つけられないんですが、QJV97FCrさんの中ではエゴサーチは常にするのが普通だというお考えなのでしょうか?たまたまエゴサーチしたら見つかった*2のでリプライ送ったのですが、QJV97FCrさんが言うようにURLつきツイートが返信だとすると、翻って私のリプライでないツイートをして「絡まれて」と受け取られたのですね。よく分からないです。

4ヶ月も経って突然返信してしまって申し訳ないです。


こちらからは以上です。

*1:という理解は伝えるべきだったかも知れません。不快にさせたことについては謝罪します

*2:実際、ブログの件もたまたまエゴサーチしたら今さら見つかったわけで……

NHK『あまちゃん』のテーマを選挙カーが使うことについての著作権的検討

0,導入

まず、このエントリーは選挙カーで音楽を流すことが良いことか悪いことかを示すために書くわけではありません。ましてや、大友良英の意志を否定したり批判したりする意図も毛頭ないことをご理解ください。よろしくお願いします。

また本ブログは法曹関係者ではない個人の趣味ブログです。内容の正確性等は各々で判断してください。



1,事案の整理

社会現象化しているNHKの朝の連続テレビ小説あまちゃん」。その「あまちゃん」のオープニングテーマを作曲した大友良英さんのツイートと、それをエントリーに起こしたブログ記事が話題になっている。

https://twitter.com/otomojamjam/status/345394914206560256
https://twitter.com/otomojamjam/status/345396311446654976

あまちゃんの音楽を選挙公報に使っている政治家の方へ - 大友良英のJAMJAM日記 http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/20130614

大友良英さんはハッキリとあまちゃんのオープニングテーマを政治活動で使うことはやめてほしいと書いている。じゃあそれは著作権法的にそれは可能か。著作権をメインコンテンツとしてるこのブログらしく、それをここでは検討してみたい、というわけです。



2,著作権の状況

著作権法には「著作者人格権」「著作権」「著作隣接権」の大きく分けて3種類の権利がある。JASRACの作品データベース検索で確認すると、『あまちゃんテーマ*1』の作曲者は大友良英さんとなっている。そのためこの曲の著作者は大友良英さんであり、この曲に関する著作者人格権大友良英さんが持っていることになる。一方で、信託状況は「全信託」とされているため、著作権JASRACにある*2。つまり、『あまちゃんのテーマ』の著作権JASRACにあり、大友良英さんは著作権者ではないことになる。

選挙カーで『あまちゃんのテーマ』を流すというのは演奏にあたるため、著作権に関しては「演奏権*3」が問題になる場面と思われる。



3,大友さんは権利主張できるか

上で確認したとおり、『あまちゃんのテーマ』の演奏権を含む著作権を有しているのは大友良英さんではなくJASRACのようだ。大友さんは演奏権を持っていないため、演奏権にもとづいて法的に選挙カーで『あまちゃんのテーマ』を用いることをやめさせるよう求めることはできないと考えられる。

一方で、大友さんが有している著作者人格権についてはどうか。はてなブックマークのコメントでも

仮にJASRACが許諾していたとしても著作者人格権は別扱いなはず。著作者が直接申し入れてもやめないなら裁判沙汰にできる案件だと思う。肖像権なら眞鍋かをりが政治ポスターに無断使用され(事務所は許諾)た事例が。2013/06/14

という意見があり、著作者人格権によってなにかを求めることができるか検討する余地はある。

著作者人格権とは「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」の3種類からなる。このうち既に公表されているため公表権は問題にならない。氏名表示権はどうか。間違いなく選挙カーで『あまちゃんのテーマ』を流しているときに作曲者である大友良英さんの紹介を一々してはいないだろう。そのため氏名表示を怠っているとも言える。ただ、19条3項は

著作者名の表示は、著作物の利用の目的及び態様に照らし著作者が創作者であることを主張する利益を害するおそれがないと認められるときは、公正な慣行に反しない限り、省略することができる。

という例外事由を認めている。要件は「著作物の利用の目的及び態様に照らし著作者が創作者であることを主張する利益を害するおそれがない」と「公正な慣行に反しない限り」の2つだ。条文を素直に読むと2つの要件はどちらも充足していなければならないように読めるが、ここは学説でも意見が分かれているようだ。BGMの場合は氏名表示を省略してよいという説*4、2つの要件は選択的でどちらかを充たせばよいという説*5などがあるようで、現実的にはこれを厳密に適用することは困難だろうというものがあるようだ。

次に同一性保持権についてはどうか。場合によっては都合のいい長さに切除したり、音楽にかぶせて演説をしたりして改変が加えられている可能性は十分ある。ただ同一性保持権についても「著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」は認められるため、こちらも問題にならないのではないかと想像する。



4,そもそも許諾を得ていたのか?

JASRAC著作権者であったとして、『あまちゃんのテーマ』を使った人や事務所はJASRACから許諾を得て、使用料を支払って使っていたのか、無断で勝手に使ったのではないか。という疑念は大いにある。しかし、各所で指摘があるように非営利の演奏については著作権の制限がかかっている。

第三十八条  公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(中略)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。

要件は、非営利・無料・無報酬。このうち営利性について争う余地がないわけではないといえなくもいないかもしれないが、顧客誘引性の観点やお金の流れから言ってちょっと無理筋ではないかと思う*6

なので、そもそもJASRAC管理だろうが著作権を大友さんが持っていようが、著作権の行使は難しい案件だと思う。




5,まとめ

大友良英さんも著作権的な観点については意識してらっしゃるであろうと思う。著作権という言葉は一度も使っていないし、文中においても"個人的にメールを出し、理解していただき、政治の広報に使うのをやめてもらいました"と丁寧に書かれているように、使わないでくださいとお願いしているのだ。お願いするのは自由だし、作者が嫌がってるのに権利侵害してないから使っていいだろ!ってなるのはギスギスしてて望ましくないと思う。作者がそう言っているなら、使わないようにしたほうがいいだろう。

ただ、流行の曲を使っている「候補者はクズ」という第三者のコメントの意味は全く分からない。






【追記】

https://twitter.com/karafuto1979/status/345530428976926720

*1:作品コード:192-4067-8

*2:「信託譲渡」といわれ、著作権の所有自体はJASRACに移りJASRAC著作権者であるが、その利用による利益はJASRACに信託した人に与えられる

*3:著作権法22条

*4:加戸守行「著作権法逐条講義」P167

*5:渋谷達紀「知的財産法講義 2」P197

*6:そういえば公職選挙法ではウグイス嬢に報酬を支払うことは許容されていたはずなので、ウグイス嬢が歌ってたらダメ

NHK『あまちゃん』のテーマを選挙カーが使うことについての著作権的検討

0,導入

まず、このエントリーは選挙カーで音楽を流すことが良いことか悪いことかを示すために書くわけではありません。ましてや、大友良英の意志を否定したり批判したりする意図も毛頭ないことをご理解ください。よろしくお願いします。

また本ブログは法曹関係者ではない個人の趣味ブログです。内容の正確性等は各々で判断してください。



1,事案の整理

社会現象化しているNHKの朝の連続テレビ小説あまちゃん」。その「あまちゃん」のオープニングテーマを作曲した大友良英さんのツイートと、それをエントリーに起こしたブログ記事が話題になっている。

https://twitter.com/otomojamjam/status/345394914206560256
https://twitter.com/otomojamjam/status/345396311446654976

あまちゃんの音楽を選挙公報に使っている政治家の方へ - 大友良英のJAMJAM日記 http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/20130614

大友良英さんはハッキリとあまちゃんのオープニングテーマを政治活動で使うことはやめてほしいと書いている。じゃあそれは著作権法的にそれは可能か。著作権をメインコンテンツとしてるこのブログらしく、それをここでは検討してみたい、というわけです。



2,著作権の状況

著作権法には「著作者人格権」「著作権」「著作隣接権」の大きく分けて3種類の権利がある。JASRACの作品データベース検索で確認すると、『あまちゃんテーマ*1』の作曲者は大友良英さんとなっている。そのためこの曲の著作者は大友良英さんであり、この曲に関する著作者人格権大友良英さんが持っていることになる。一方で、信託状況は「全信託」とされているため、著作権JASRACにある*2。つまり、『あまちゃんのテーマ』の著作権JASRACにあり、大友良英さんは著作権者ではないことになる。

選挙カーで『あまちゃんのテーマ』を流すというのは演奏にあたるため、著作権に関しては「演奏権*3」が問題になる場面と思われる。



3,大友さんは権利主張できるか

上で確認したとおり、『あまちゃんのテーマ』の演奏権を含む著作権を有しているのは大友良英さんではなくJASRACのようだ。大友さんは演奏権を持っていないため、演奏権にもとづいて法的に選挙カーで『あまちゃんのテーマ』を用いることをやめさせるよう求めることはできないと考えられる。

一方で、大友さんが有している著作者人格権についてはどうか。はてなブックマークのコメントでも

仮にJASRACが許諾していたとしても著作者人格権は別扱いなはず。著作者が直接申し入れてもやめないなら裁判沙汰にできる案件だと思う。肖像権なら眞鍋かをりが政治ポスターに無断使用され(事務所は許諾)た事例が。2013/06/14

という意見があり、著作者人格権によってなにかを求めることができるか検討する余地はある。

著作者人格権とは「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」の3種類からなる。このうち既に公表されているため公表権は問題にならない。氏名表示権はどうか。間違いなく選挙カーで『あまちゃんのテーマ』を流しているときに作曲者である大友良英さんの紹介を一々してはいないだろう。そのため氏名表示を怠っているとも言える。ただ、19条3項は

著作者名の表示は、著作物の利用の目的及び態様に照らし著作者が創作者であることを主張する利益を害するおそれがないと認められるときは、公正な慣行に反しない限り、省略することができる。

という例外事由を認めている。要件は「著作物の利用の目的及び態様に照らし著作者が創作者であることを主張する利益を害するおそれがない」と「公正な慣行に反しない限り」の2つだ。条文を素直に読むと2つの要件はどちらも充足していなければならないように読めるが、ここは学説でも意見が分かれているようだ。BGMの場合は氏名表示を省略してよいという説*4、2つの要件は選択的でどちらかを充たせばよいという説*5などがあるようで、現実的にはこれを厳密に適用することは困難だろうというものがあるようだ。

次に同一性保持権についてはどうか。場合によっては都合のいい長さに切除したり、音楽にかぶせて演説をしたりして改変が加えられている可能性は十分ある。ただ同一性保持権についても「著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」は認められるため、こちらも問題にならないのではないかと想像する。



4,そもそも許諾を得ていたのか?

JASRAC著作権者であったとして、『あまちゃんのテーマ』を使った人や事務所はJASRACから許諾を得て、使用料を支払って使っていたのか、無断で勝手に使ったのではないか。という疑念は大いにある。しかし、各所で指摘があるように非営利の演奏については著作権の制限がかかっている。

第三十八条  公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(中略)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。

要件は、非営利・無料・無報酬。このうち営利性について争う余地がないわけではないといえなくもいないかもしれないが、顧客誘引性の観点やお金の流れから言ってちょっと無理筋ではないかと思う*6

なので、そもそもJASRAC管理だろうが著作権を大友さんが持っていようが、著作権の行使は難しい案件だと思う。




5,まとめ

大友良英さんも著作権的な観点については意識してらっしゃるであろうと思う。著作権という言葉は一度も使っていないし、文中においても"個人的にメールを出し、理解していただき、政治の広報に使うのをやめてもらいました"と丁寧に書かれているように、使わないでくださいとお願いしているのだ。お願いするのは自由だし、作者が嫌がってるのに権利侵害してないから使っていいだろ!ってなるのはギスギスしてて望ましくないと思う。作者がそう言っているなら、使わないようにしたほうがいいだろう。

ただ、流行の曲を使っている「候補者はクズ」という第三者のコメントの意味は全く分からない。






【追記】

https://twitter.com/karafuto1979/status/345530428976926720


【追記2】
原盤権はJASRAC関係ないだろ!みたいな意見を見かけたのですが、原盤権の内容を確認したほうがいいですよ。今回問題になっているのは選挙カーで音源を再生すること = 演奏ですが、レコード製作者の権利(原盤権)に演奏権は含まれていません。

もし、仮に原盤権が問題になったとして、常識的に考えて原盤権を大友良英さんが所有している可能性は極めて低いです。iTunesの表示によるとリリースはビクターエンタテインメント社なので、普通はビクターエンタテインメント社が原盤権者ですよね。

*1:作品コード:192-4067-8

*2:「信託譲渡」といわれ、著作権の所有自体はJASRACに移りJASRAC著作権者であるが、その利用による利益はJASRACに信託した人に与えられる

*3:著作権法22条

*4:加戸守行「著作権法逐条講義」P167

*5:渋谷達紀「知的財産法講義 2」P197

*6:そういえば公職選挙法ではウグイス嬢に報酬を支払うことは許容されていたはずなので、ウグイス嬢が歌ってたらダメ