「ちょうどいい」、そういうスマホを手に入れた。
iPhone SEは 死んだ。
スマホが高い。
いや、正しくはiPhoneが高い。
新iPhoneの発表があったけど、もう日本メーカーのテレビと同じように「でかい」「きれい」「なんかすごい」しかいっていなくて、機能的に眼を見張るような、夢を紡ぐような、新しい体験にワクワクさせられるような、そういうのは感じられなくなった。うん、もうしばらく前から*1。
かといって、iOSのぴったり感、そう!そうなの!感は得難いものがあり、Androidではどうしても「足りなさ」を感じてしまう。
iPhoneからAndroidに乗り換えようと、何度か思い、何度か試してみた。
最初はGalaxy S2、2011年のこと。デュアルコアでサクサク動くかなと期待して。
つぎはHUAWEI P10 lite。さすがにそろそろサクサク動くかなと期待して。安いし。
でも、ダメだった。
なにがダメってタッチパネルの追従性。指の動きから少し遅れて画面が動く。そのくせ、止めたいときは手を離したときの微細な滑りを過敏に拾ってギューン!と高速スクロールで吹っ飛ぶ。
そういうところやぞ。
で、 id:lastline さんにそそのかされて(?)買ったのが
Essential Phone PH-1
一ヶ月かかって Essential Phone がやってきた - 最終防衛ライン3
これがねー、すごくいい!!
もうねー、「ちょうどいい」。
このちょうどよさは初代Kindle paperwhiteを手に入れたときの「ああこれこれ、これでいいんだよ」という感想に近い。伝わんないとおもうけど。
なにがいいか。まず値段だ。安い。私はケチなので体験の価値が投下コストに引きずられる。その点、PH-1はとにかく安く手に入れられた。
米Amazonで安売り狙って本体224ドル、およそ25,000円ほど。送料と輸入税のデポジット入れても28,000円程度。新型iPhoneが4〜5台買える4〜5台買っても新型iPhoneより安い。
この安さのくせに、使い勝手にほぼ不満がない。過去、どうしても満足できなかったサクサク感、タッチパネルの追従性にも"ほぼ"不満がない。ちゃんと指についてきてくれる。変な挙動も見せない。"ほぼ"というのは全く違和感がないという意味ではないためで、具体的にはポケモンGOでカーブボールを投げようとボールをぐるぐる回しているときにほんのわずか、数ミリsecのラグを感じる。iOSでの慣れとの感覚の差もあるだろうが、とはいえプレイするにあたっては全く支障がない*2。
処理能力としてはMMORPG「リネージュ2 レボリューション」でフレームレート、画質等を最高にしても普通にプレイできるくらい。
サイズは縦で141.5mm、iPhone 8より大きくiPhone Xより小さい、そのくらいのサイズ感。不満はない。私は新iPhone SEを待ちわびていたがiPhone 6sユーザーのため3mmほどのサイズアップは並べなければ分からない。
ちなみにPH-1はAndroid 7.1.1で届くが、最新の9.0 "Pie"をサポートしており、すぐにこれを体験することができる。ただし、lastline さんのレビューとは違い、アプデによってさほどの違いは感じなかった。
ほら、なにがいい、ということはなにもない。ここが気にくわない!というところがほとんどないのだ。そして安い。これ、ほんとにちょうどいい。
しかし、多くのことがそうであるように、全くひっくるめてキチッと不満がない、というとそれはさすがにウソになる。
まず手に持ったときの重量感。しっかりしている。185gはiPhone 7 Plusとほぼ同じ。ただしバッテリー容量はそれよりも大きい。
それからシャッター音がうるさい。これはAndroidの問題だ。7.1.1では出なかったカメラのシャッター音が9.0では強制的に出るようになってしまった。しかも音が大きい。海外スマホを買っているのにシャッター音が消せないってもう腹立たしい!がこれはAndroidが悪い。なんだったら7.1.1に戻すか……。
そのくらい。
そもそもデフォではほぼすっぴんなのもいい。中途半端なオリジナリティが絶妙にイライラポイントを突いくるような、そういうことがない。それだけでこんなに快適か、と。
ああ、これならiPhoneから乗り換えてもいいやって、やっとおもえるスマホを手に入れた。